風聞見空

雛人形のキャラクター

【 雛人形のキャラクターについて 】

ひな人形の主役は男雛と女雛ですが、その他にもたくさんのキャラクターがいます。

三人官女 (さんにんかんじょ)

三人官女はお内裏さまにお仕えする女官たちです。
ですので、手には食事や銚子をもっているのです。向かって右から順に、長柄 (ながえ) の銚子 (ちょうし)、三方 (さんぽう)、加 (くわえ) の銚子を持って並びます。
長柄の銚子は本酌、加の銚子は従酌ですので、左上位の位置 (向かって右) に長柄の銚子をもった官女が座ります。

中央の三方を持った官女のみお歯黒で、つまり既婚者であることを表していますが、女官は基本的に生涯独身ですので、この女性が年長者あるいは、女官長の位にあることを表していると言われています。
なお、地域によっては持ち物が異なる場合もあります。

五人囃子 (ごにんばやし)

七壇飾りの三段目には、五人囃子が並びます。
この人形たちは全て男子からなる宮中の楽団です。曽根人形の五人囃子はどれもかわいらしい童子の姿をしています。

手にしている楽器は、向かって左から [1]太鼓 (たいこ)、[2]大鼓 (おおかわ)、[3]小鼓 (こかわ)、[4]笛 (ふえ) で、最上位の位置にメインボーカルの [5]謡 (うたい) が並びます。
これは能のお囃子と同じになっています。
漢字で書くとまぎらわしいのですが、おおかわ (太鼓) はたいこではなく、こかわと同様には鼓 (つづみ) のことです。

最近のお雛さまでは、五人囃子のないコンパクトなものが主流になってきましたが、鳴り物をもった五人囃子が揃うと、にぎやかさは格段にあがります。

右大臣 左大臣

五人囃子の下の段には、随身矢大臣の右大臣、左大臣が着座します。
かわいらしいお雛さまの中に矢大臣が座ると、雛壇全体が引き締まった感じに見えますね。

朝廷には左が上座、右が下座というしきたりがありますので、向かって右側が左大臣でご老人、向かって左側が右大臣で若者です。
老いた左大臣は学問と知性の持ち主で、若い右大臣は力を司るといわれています。

左大臣の方は、ちょっと赤い顔をしています。 サトウハチロー先生作詞の日本の童謡 【うれしいひなまつり】 では、「 すこし白酒 (しろざけ) めされたかあかいお顔の右大臣 (うだいじん) 」 とありますが、さすがのサトウハチロー先生もうっかりしたのでしょう。これは左大臣の誤りだと思われます。

仕丁 (しちょう)

雛人形十五人揃いの下段には仕丁が配置されています。
普段は雑用係でもあり、外出の際の従者ともなります。
派手な存在ではありませんので、あまり注目はされませんが、よく見ますと怒った顔、泣いた顔、笑った顔など表情豊かに並んでいます。
このため三人上戸 (じょうご) とも言われています。
人生の喜怒哀楽を表現しているのです。お子さんとそんな表情についてお話するもいいかもしれませんね。

仕丁には役割がそれぞれにあって、日傘をかざす者、はきものをお預かりする者、傘を竿の先にのせてお供する者がいます。
向かって右から立傘 (たてがさ)、沓台 (くつだい)、台笠 (だいがさ) の順に飾ります。

これで雛人形のキャラクターが出揃いましたね。

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